なぜUV帯対応の分光器を買ったのか? それは紫外線対策商品の実力を見定めるため

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紫外線対策グッズの「性能表示」は本当に信用できるのか?

 例えば「UVカット率99.9%」と書かれたサンバイザーやフェイスガードを購入したとします。
 性能を示す数値だけを見ると、とても安心できそうに感じます。しかし、ここで一つ疑問が生じます。

「UVカット99.9%」は何を意味しているのか?

 その99.9%は、どの波長範囲の紫外線を指しているのか?

 紫外線は一つの単純な光ではなく、波長によって性質が異なります。にもかかわらず、製品表示では「UVカット99.9%」としか書かれていないことがほとんどです。
 その対応の幅が見えないことに、私は強い不安感を覚えました。


紫外線とはどの波長を指すのか?

UVC・UVB・UVAの違い

 紫外線は一般的に次の3種類に分けられます。

  • UVC(100~280 nm)
    オゾン層に吸収され、通常は地表に届きません。
  • UVB(280~315 nm)
    肌を赤くする日焼け(サンバーン)の主な原因。
  • UVA(315~400 nm)
    波長が長く、肌の奥まで届きやすい。

 地表に到達するのは主にUVBとUVAです。

紫外線と可視光線の境界はどこか?

 また、紫外線と可視光線の境界も少し曖昧です。
 物理的には約400 nmまでが紫外線とされますが、380〜400 nm付近は可視光との境界領域であり、定義が揺らぐことがあります。

 つまり、メーカーによっては

  • 380 nmまでをUVと定義している可能性
  • 400 nmまで含めている可能性

 があるわけです。

 もし380 nmまでしかカットを想定していないとすれば、380~400 nmの領域はどう扱われているのか? その辺も非常に気になります。


HEV(高エネルギー可視光)は考慮されているのか?

  さらに問題は、紫外線のすぐ隣にあるHEV(High Energy Visible Light:高エネルギー可視光線)です。定義上は、波長380~530 nmの可視光線を指します。

問題はHEVの短波長側

 おおよそ 400~450 nm の青色光領域は、可視光ではありますがエネルギーが高く、紫外線に近い性質を持ちます。

  • 波長がやや長いため浸透性が高い
  • 長時間の曝露で肌や目への影響が懸念される
  • 約412 nm付近は、眼への影響が指摘されることもある

 紫外線対策グッズが「UV99.9%カット」と謳っていても、

  • 400 nm以上はノーカットではないのか?
  • 420 nm付近はどうなのか?
  • 450 nmまで抑えているのか?

 という疑問が残ります。

400〜450nmは本当に無視できるのか?

 もちろん、紫外線99%カットであればHEVを素通しでも文句は言えないのかもしれません。しかし、特に顔や目を守る製品であれば、この青色光領域の扱いがどうなのかは無視できません。


表示の不透明さが気になり始めた

カット率はどの波長で測定しているのか?

 まとめると、疑問はこうです。

  • 紫外線の定義は380 nmまで? それとも400 nmまで?
  • HEV(400~450 nm)はどれくらい遮断している?
  • 「99.9%」の測定条件は? 単一波長? 平均値?

 カタログやパッケージには、そこまでの詳細は書かれていません。

平均値なのか、単一波長なのか?

 もちろん大手メーカーを疑うわけではありませんが、紫外線対策用のグッズを使う以上、本当に効果があるのか確認したい。そして、波長ごとの透過率を自分の目で見てみたいという欲求が抑えきれなくなりました。


だからUV帯対応の分光器を買った

可視光用分光器では足りない理由

 通常の可視光用分光器では、紫外線域を十分に測定できません。
 UV帯まで対応する分光器は、価格も一気に跳ね上がります。

 正直、個人で所有するにはかなり高価です。ただの無駄遣いと言われればそれまでですが、それでも購入を決めたのは、未知の領域を見極めたいという、知的好奇心に抗えなかったからです。

  • 紫外線対策グッズの実際の透過スペクトルを見たい
  • UVカット製品の本当の性能を確かめたい

 という理由ももちろんあります。

価格と葛藤、そして物欲

 でも、測定器欲しい、という物欲に負けたのが一番大きい理由です。

 大人が趣味でやる自由研究として、数値の裏側を自分で確認できるという安心感は、想像以上に大きいものです。
 買って後悔は……所持金が減った部分に関してはかなりしていますが、これは自分にとって必要経費だったのだと考えることにしています。

 こうして私は、UV帯まで測定できる分光器を導入しました。
 可視光だけでなく、230~450 nmまで測定できるモデルを選びました。257 nmの殺菌LEDの発光スペクトルも確認できるレンジです。

 → UV帯対応分光器のレビューはこちら

分光器は自由研究にも最適な道具

紫外線は「見えない光」

 紫外線は目に見えません。
 だからこそ機械の目で「数値化」すると強烈に面白い分野です。

  • 日傘はどの波長をどれくらい遮断しているのか
  • サングラスは400 nm付近を本当に抑えているのか
  • 安価な製品と高価な製品で違いはあるのか

実測データで比較する意味

 分光器があれば、これらをグラフで一目瞭然にできます。
 カタログ値ではなく、実測データで比較する自由研究は、非常に説得力があります。
 自分で調べた製品なら、安心して使えるというのもあります。


まとめ:見えないものを見たいという衝動

 「UVカット99.9%」という表示は一見安心できるものですが、

  • どの波長範囲なのか
  • HEVは含まれているのか
  • 測定条件はどうなっているのか

 と考え始めると、不透明な部分が多いのも事実です。

 その疑問を解消するために、私はUV帯対応の分光器を導入しました。
 高価ではありますが、「見えない光を可視化できる」という機械の目の価値は、非常に大きいと感じています。

 今後も主に自分の知的好奇心の満足と製品を使用する安心感のために、実際のデータを測定していきます。
 データは公開していきますので、紫外線対策グッズ選びの参考にしていただければ幸いです。


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